D-Pixedを使ってアニメ塗りCGを描こう!

下描き

  1. 鉛筆での下描き
  2. ペン入れ
 ◆Technique(準備中)◆
  1. ペン入れの際に一本の線が長くて一気に描くことが難しいときはどうすればいいの?
  2. ペン入れの際に失敗したときの修正方法は?

1.下描き

 私の描き方だと、パソ上で直接下描きから描くことはなく、必ず別の紙に書いてから、それをスキャナで取り込んで描き始めます。だから現実世界での下描きが必要です。

    「下描き」で使用するもの
  1. 鉛筆

     基本的にはシャーペンではなく鉛筆を使うのが私のパターン。シャーペンでももちろんいいです。芯の堅さはHB〜2Bぐらいならどれでも大丈夫でしょう。堅すぎず、柔らかすぎず。

  2.  紙は鉛筆とのかみ合いじゃなくて、この次のステップのペン入れとの兼ね合いの方が大きいです。相性が悪いとインクがにじんで寂しい思いをしてしまいます。あとそれなりにいい紙を使わないと消しゴムをかけたときに折れたり破れたりしてしまいます。
     紙の大きさは「スキャナに入る大きさまで」というのが理想かも知れないけれど、普通のスキャナ(B5サイズまで)ではちょっと入りきらないなぁと思うことも多々。入りきらなかったら分けて取り込めばいいだけです、自分にとって描きやすい大きさでいいのではないかと。あんまり小さいと相対的に線が太くなってしまうので私は好きじゃないです。私はA4ぐらいに描いて、余白を除いた取り込むところがスキャナに入ればラッキーぐらいで描いてます。

  3. 消しゴム

     失敗しない人はいないので、消しゴムは必要です。基本的によく消えるものがいいけど、あまりにもよく消えるのも問題かも。前の失敗が見えないとなかなか先に進めないですからね。

  4. 元絵

     これが必要なのは私だけ(^-^;)

 これだけ用意できたら描き始めて下さい。ここから先は人によって描き方とか違うはずなので、あまり書くことないですな。「絵の写し方」なら要望があればその内書きますが(爆)。

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2.ペン入れ

 下描きが出来たらペン入れします。ペン入れの仕方も、直接下描きした紙にする方法、1回コピーしてから描く方法、トレス台を使って描く方法といろいろありますが、その辺は人それぞれだと思うので多くは言いません。私はコピーするのとか、トレス台を引っぱり出してくるのとかが面倒臭いので直接描いています。

 と言うわけで直接描く方法を紹介します。

    「ペン入れ」で使用するもの
  1. ミリペン

     ペン入れにはミリペン(ペン先が直径1mmの水性ペン)を使用します。漫画とかを書くのに使うGペンとかカブラペンとかも使って、線の強弱を出したりするのももちろんいいですが、めんどくさいので私はペンで描きます。
     ミリペンならメーカーはどこのでもいいと思いますが、前書の通り使った紙との相性とかありますので、自分に合ったものを探して下さい。にじむのは本当ににじみます。
     あと選ぶ際にはペン先の強度も大事です、結構細いので使っているうちに先が折れて使いものにならなくなることも。特に1mm以下のものを使うときは注意しましょう。本当は細ければ細いほどいい感じになるのに1mmを使う理由はそこです。

  2. 消しゴム

     さっき使ったやつでいいです。ペン入れが終わった後の消しゴムかけに使います。でも、これも紙やペンとの相性が多少あります。消しゴムによってはうっかり紙を破ってしまったり折ってしまったりしてしまう確率が上がります。あと、せっかくペン入れしたインク線まで消してしまうこともあります。確かに紙の上に鉛筆の層があってその上にインクの層があるわけだから消えやすいと言えば消えやすいのだけれど、そうじゃなくてインクを消してくような消しゴムもあるような。でもこの辺は消しゴムより使ったペンに依存することが多いです、多少は紙の方までしみこんでくれていないとね。
     この場合、消したあとは取り込み作業になるので、よく消える消しゴムを使って下さい。

 用意が出来たらペン入れします。下描きのときと違って、何本も線を引きながら描くんじゃなくて、その線を一本にしていく作業です。アニメの原画の際の「クリーンアップ」と同じですな。

 適当にやっていいけど、いくつかコツなど。

Q.一本の線がいつまでも途切れず長いときはどうすればいいの?

◆答えその1◆
 そういうときは腕の動きで線を描きます。

 通常ペンを使うときは手首を使って描きますが、引く線が長いときは手首がまわり切らなくなってしまいます。無理に手首を曲げて描きますと、線がゆがんでしまいますし、いったん線を引くのをやめて位置を修正してから再度描くと、つなぎ目がうまくいかなかったり、つなぎ目の線が太くなってしまったりしてしまうことが多いです。

 だから腕の動きで線を引きます。腕の場合だと動ける範囲が広くなるので大抵の線はそのまま流れで描くことが出来ます。ただし手首を使って描くより精度は大抵落ちてしまいますが。髪の線とかある程度の精度で充分のところとかはこの方法で描くことが多いです。


◆答えその2◆
 いったん線を止めて、2度3度に分けて線を引きます。

 輪郭線など高い精度が要求されるところだと、腕の動きだけで描くのは至難の業です。素直にいったん線を止めてもう一度描きましょう。

 いったん線を止める際には、グッと止めず、紙からペンをだんだん離すように線を止めていきます。そうしないともう一度書き出したときに線が重なる部分が太くなってしまいます。精度が高い線を要求されているのに、それじゃペン入れの意味がありません。

 再び描き始めるときはペンの先の位置に注意しましょう、結構思った位置にペンの先がないものです。



Q.ペン入れした線が下描きの線とずれてしまったときは?

◆答え◆
 特に気になるような誤差でないときはそのままで良いです。そのときの流れって結構大事。

 気になるときは修正します。最終的に黒と白さえきちんと出ていればいいので、ちょっとした失敗ならば紙が多少汚くなっても修正ペンとかで修正して大丈夫です。修正した上に線を描くときにゆがみやすかったりしますけど。

 線が入り組んでいる時などに間違いを修正すると他の線に影響が出てしまうようなときは、あえて紙上で直さず、隣に正しい線を描いて、修正は取り込んでからパソコン上でやる方が綺麗に修正できます。どの線が正しいかわからなくなりそうなときは×印でもつけておくと良いでしょう。
 (図はしばらくお待ち下さい)

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消しゴムかけ

 ペン入れが終わったら消しゴムで下描き線を消していきます(この作業を「消しゴムかけ」と言います)。さっき書いた“よく消える消しゴム”でがしがし消していきます。
 こんな作業でもひとことふたこと。

  1. インクが乾く前に消しゴムをかけない

     ペン入れをしたらすぐにでも消しゴムをかけたくなるのが人情というもの。でもそこはグッと我慢して乾くまで待ちましょう。乾くのを待たずに消しゴムをかけるとインクが伸びてしまいます。

  2. 紙に当てる消しゴムの部分はきれいなところを使う。

     消しゴムを掛ける際に、紙と接する消しゴムの面にたくさん鉛筆の粉が付いていると、消しゴムを掛けたときにその鉛筆カスを紙の方になすりつけてしまうことがあります。ただ擦り付けられるだけならまだいいのですが、こうやって擦り付けられたものは消しゴムを掛けても消えないことが多いです。よくよく注意しましょう。(とは言ってもよくやってしまうんだな、これが)

  3. 紙を折ったり破ったりしないように注意する。

     消しゴムかけはついつい力が入ってしまうものです。実際力を入れた方がよく消えるのだから仕方ないことではありますが、よく注意して掛けます。その際には

    1. 一定方向にかけるようにする。

       消しゴムを掛ける手と反対の手で紙のある箇所を押さえたら、押さえた手に近い方から、遠い方へかけます。消しゴムを往復でかけると紙は曲がってしまいます。

    2. 細かくかけるときは人差し指と親指の間を使う

       この前友人に消しゴムかけをやらせたら、これを知らなくて驚いたので一応。消しゴムを掛ける手と反対の手で紙を押さえるときに、その押さえる手を開いて紙に置きます、そして人差し指と親指を少し開く感じで紙をちょっと引っぱります。そしてその人差し指と親指の間に出来た空間で消しゴムをかけます。ここなら往復でかけても大丈夫です。
      消しゴムかけの図
      fig2-1:消しゴムかけをするときの手の形

 そうはいってもわら半紙とかコピー用紙とかだと破れたりしてしまうので、やっぱいい紙を使いましょう。

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影指定

 普通はこのあと取り込みに移行していいです。私もだいたい取り込みを先にやるし(そそくさと取り込みたいから)、この作業自体普通はいりません。

 取り込み以降はパソコン上での作業になります、先の作業を見てもらえればわかりますけど、この後はマウスで線を描いたり、色を塗っていったりしますが、何の目印もなくこれをやるのは結構大変です。

 影を付けるのに参考にする紙媒体のものがあれば別に必要ないですけど、参考がTV画面だったりすると、毎回TVを覗くのは面倒だし、一時停止はビデオデッキ&ビデオテープに負担がかかりますよね。

 そこで、原画の方に影のラインとか、光のはいるところとかをちょっと描いておきます。この後の取り込みではカラーでは取り込まないので、基本的に取り込まれない「水色」で影の線を入れていきます。この線も黒い線で描いて取り込ませていろ塗りを楽ちんにすると言う方法もありますが、私はあまりそれはしません(そのことについては後で触れています)。

 いくら水色と言ってもある程度以上濃いと取り込まれてしまうので、私は水色の色鉛筆を使っています。

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だんだん日が陰ってゆく(爆)、無駄なデジカメコーナー
下描き画像:1(15:54)
fig.2-2
下描き画像:2(16:22)
fig.2-3
下描き画像:3
fig.2-4

下描き1

 適当に、ノリでさくさくラフっぽく。俗に「アタリ」というやつかしら? この大きさで紙に収まるかなどをちぇっく。

下描き2

 下描き1の状態から線を重ねて、だんだんラインを絞っていく。全体のバランスも考えて線を決める。この絵の場合腕は別パーツとして扱えるので後回し。顔の中も別物。

下描き3

 とりあえず顔の中と手を適当に描いてバランスチェック。…なんか違うなと考え込む。

下描き画像:4
fig.2-5
下描き画像:5(17:55)
fig.2-6
下描き画像:6
fig.2-7

下描き4−1

 どこが違うかわからなくなってきたので、なんとなく影を入れてみたり。私の絵の場合、影のラインも絵がずれていないかを見る大事な要素なので(爆)。

下描き4−2

 そしていろいろ細かいところなどを直して下描き段階完成。細かいって…顔が全部変わってたりするけど(^-^;。あと左肩がちょっと変なんだよねー、と気づいたのは取り込んで絵を描き始めてから(爆)。
 4が2つあるのはご愛敬(^-^;;。画像をクリックするとちゃんとスキャナで取り込んだ下描きが見られます。

下描き5

 そして鉛筆線の上からペン入れをがしがしして、この絵でペン入れが終わったところだけど、わからないね…。一緒に写っているのはペン入れに使ったペンです。

下描き画像:7
fig.2-8
下描き画像:8
fig.2-9
満月版(2002/5/1)

下描き6

 さらにインクが乾いてから消しゴムかけ。この絵は消しゴムかけが終わったところ。絵から力強さがなくなる(爆)。線の太さ一定だから仕方ないと言えば仕方ない。

下描き7

 ついでに水色の色鉛筆で影指定をしたところだけど…これもさっぱりわからんね。


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